我々日本人は文法など解らなくても、日本語をしゃべるのには困らない。
言葉は自然に口から出てくる。改めて「です」と「ます」の違いはなにか?と聞かれると即座に答えられる人は少ないと思う。「私は岩岡です」「コンピュータは便利です」「カレーを食べます」「このカレーはおいしいです」「私はカレーが好きです」「音楽会は今日です」「カラオケに行きます」このようにいろいろ使ってみる。「です」と「ます」の直前の言葉を見てみよう。「便利・食べる・おいしい・好き・今日・行く」 この中で、「食べる・行く」は動詞で「ます」がつく。「カレー・好き・今日・おいしい」は名詞や形容詞や形容動詞で「です」がつく。このように、「です」と「ます」はきちんと文法によって使い分けられている。 これが日本語を学ぶ外国人には難しいようである。 我家にホームステイしたD君、元気よく「行ってきまーす」と出掛けた。夕方帰ってきた時「ただいます」と大声で言った。朝の挨拶は丁寧に「……ます」をつけたのだから、帰った時も丁寧に言った方が良いと思ったのであろう。いつも「おかえり」といわれるので、「おかえり!」と元気よく帰ってくる学生もいた。日本語に自信のない留学生達はどうしても声が小さくなる。毎日同じことを大きな声で言うと、だんだん慣れて上手に話せるようになる。 -------------------------------------------------------------------------------- 岩岡 登代子(July 1, 1999)
by iwaoka2
| 2001-01-01 23:42
| 言葉のエッセイ
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外国人の話す愉快な日本語から、我々日本人がこれまで気がつかなかった日本語の特徴が分かることもあります。国語学界の謎といわれた「連濁の法則」も、ほぼ解明できました。
言葉は時代とともに、変化します。日本人の日本語も?が多くなりました。 カテゴリ
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