「冷蔵庫にビールがある」この「ある」は、動詞本来の存在を表している。
「冷蔵庫にビールを冷やしてある」この「~てある」は、文の叙述を表す動詞「冷やす」の補助をしている。本来の意味と独立性を失って、付属的に用いられるもので補助動詞という。補助動詞は「動詞連用形+て(で)+ある・居る・くる・いく・みる・おく・しまう・やる・あげる・くれる・もらう」の形をとる。 動詞は時間的に持続し、また時間的に変化して行くものとしてとらえて表現する語である。これをテンスという。補助動詞は動作や作用が始まるのか、継続しているのか、完了したのか等を表す。 「手紙を書く(動詞)」「手紙を書い(動詞)ている(補助動詞)」 「着物を着る(動詞)」「着物を着(動詞)てみる(補助動詞)」 「学校に行く(動詞)」「学校に歩い(動詞)ていく(補助動詞)」 「様子を見る(動詞)」「様子を見(動詞)てくる(補助動詞)」 「メモを残しておく」「小遣いを全部使ってしまう」 次の補助動詞は話題の人物に対する話し手の、尊敬・親愛・軽侮などの態度を表す言語表現である。これを待遇表現とか授受表現という。 「弟に本を読んでやる」「友達にノートを貸してあげる」「兄が遊んでくれる」「宿題を手伝ってもらう」 断定を表す「・・・・だ」。 「我輩は猫である」「バラの香りである」「昆布のだしである」「海の色は青である」 次の例は動詞が重なった複合動詞である。補助動詞ではない。 「桜が咲き始める」「犬が突然走り出す」「負けずに言い返す」「はげしい雨が降り続く」「逃げた猫を探し回る」「一円以下は切り捨てる」「呆れ返る」
by iwaoka2
| 2007-05-01 23:13
|
外国人の話す愉快な日本語から、我々日本人がこれまで気がつかなかった日本語の特徴が分かることもあります。国語学界の謎といわれた「連濁の法則」も、ほぼ解明できました。
言葉は時代とともに、変化します。日本人の日本語も?が多くなりました。 カテゴリ
以前の記事
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||