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モラル 

 最近日本人のモラルは低下したと言われる。モラルは英語の「moral」から来た言葉であるが、それに対する和語がない。道徳・倫理に当たるが、これは漢語である。モラルは、善悪についての道徳上の基準(基礎となる標準)や考え方である。
モラルに当たる和語はなかったが、日本人のモラル観は高かった。
「そういうものです」が、人々の行動を規制していた。「そういうものです」に反した行為は、「世間様に顔向けできない」「お天道様が見ている」「恥を知る」等という言葉からも分かる。
今の日本人の多くは、お天道様も世間様も関係なく、「恥ずかしい」という気持も無くなってしまったようである。 
戦前、思想も行動も厳しく制限されていた。戦後、それが「自由」になり、貧しくても希望に満ちた生活になった。今は食べ物も物資も豊富になって、心が貧しくなったようである。「自由」には厳しい制約がある。それがモラルである。「自由」をはきちがえると、「勝手」になる。「勝手」とは、都合のよい事・便利な事という意味であるが、自分だけに都合のよい事は「わがまま」である。
公共料金や支払うべき料金を払わない人が、「私の勝手でしょっ!」と言っている。
写真を撮るために立ち入り禁止の区域に入り込み、貴重な高山植物を駄目にする。
「美しい日本」は心の問題といえる。
by iwaoka2 | 2006-12-01 10:53
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