いずれも温度に関する感じである。
「涼しい」と「寒い」は、身体で感じる感覚で主に外気に用いる。「冷たい」は、物体や液体に手足等で直接触れて感じる感覚。 「涼しい」は、暑苦しくなくすがすがしい。気持ちの良い冷ややかさを表す。 季節としては、夏から秋にかけて使う。冬や春には使わない。 「午後にわか雨が降って、涼しくなった」「涼しい風が吹く」 「寒い」は、気温が不快なほどに低いさま。 「北風が強く今日は、とても寒い」「急に寒くなると、風邪が流行る」 「冷たい」 物体や液体の温度が、ひどく低く感じられるさま。 外気が肌にあたってひえる。 「雪解けの水はとても冷たい」「金属の冷たい感触」「冷たい飲み物」 古い日本語の意味はもっと広い。 「涼しい」 物のさまがさわやかである。見た目にあざやかである。すっきりしている。 ことばや動作がはっきりしていてすがすがしい。「涼しい声」 目もとがはっきりしている。目にけがれがない。「涼しい目元」 日葡辞書「スズシュウ(立派に礼儀正しく)マウス」 心がさわやかである。さっぱりしている。いさぎよい。潔白である。 等と、良い意味が多い。中には「寒い」や「冷たい」に近い意味もある。 「涼しい顔」 知らぬふりをして澄まし込んでいる様子。 自分もその事柄に関係していながら、何の関係もないようなそぶりをすること。 「寒い」 ある物事がひえびえとした感じである。 粗末である。経済的に貧しい。「お寒いかぎりの福祉施設」「ふところが寒い」 恐ろしさにぞっとする。身の毛がよだつばかりである。「背すじが寒くなった」 「冷たい」 人情がうすい。冷淡である。よそよそしい。また、愛情がさめる。「冷たくされる」「冷たい態度」「冷たい目で見る」「冷たい家族」 冷たい戦争 冷たくなる(死ぬ)
by iwaoka2
| 2006-11-01 22:58
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外国人の話す愉快な日本語から、我々日本人がこれまで気がつかなかった日本語の特徴が分かることもあります。国語学界の謎といわれた「連濁の法則」も、ほぼ解明できました。
言葉は時代とともに、変化します。日本人の日本語も?が多くなりました。 カテゴリ
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