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「山ヤマ」と「岳タケ」 

 日本語の辞書では山と岳の区別はあまりない。その他の説も明確な区別はない。
「岳」は辞書によっては「ダケ」ともいうとある。しかし、これはタケが連濁をおこしてダケとなったので、本来はタケと考えられる。
連濁の法則では、「お・御・み」などの尊敬語や丁寧語の後ろの言葉は連濁をおこさない。「御ミ岳 御オン岳」がその例である。
助詞「の」「が ケ」「つ」の後ろの言葉は連濁をおこさない。
「吾妻→あづま」「草花→くさばな」
「北の岳タケ→北ダケ」「剣の・ヶ岳タケ→剣ダケ」と考えられる。
タケ 御岳 駒ケ岳 燧ヒウチケ岳 賎ケ岳 八ヶ岳 槍ヶ岳 
ダケ 北岳 白馬岳 大日岳 常念岳 谷川岳 剣岳 十勝岳 乗鞍岳 穂高岳 
「タケ」と「ダケ」の違いは、「タケ」が連濁をおこして「ダケ」となった。

「山」は、ヤマ・サン・ザンがあり、その違いもあまりはっきりしていない。
基本的にはヤマは和語につき、サンは漢語につく。しかし、地名の漢字は和語があったところに漢字が入ってきたので、音読み・訓読みだけでは判断できない。
愛宕ヤマとも愛宕サンともいう。
サンとザンの区別も分からない。六甲サンとも六甲ザンともいう。
山の名前ではなくて、山の種類は必ず連濁をおこしてザンとなる。
「火山 外輪山 深山 鉱山」がその例である。
仏教が日本に入ってきた後、空海・最澄など多くの僧侶が中国に行って学んだ。帰国後、仏教の聖地を山に開いた。仏教用語は漢語が多い。その仏教は日本の神道と融合した。山は、神が降下し領する所として信仰の対象とされた。(広辞苑)
その結果、山そのものが神様であったり(宮島の弥山)、仏教の霊場であったり(比叡山)する。
ヤマ 浅間山 足柄山 飛鳥山 愛宕山 生駒山 小倉山 鞍馬山 立山 東山  
サン 阿蘇山 岩手山 高尾山 高野山 筑波山 男体山 磐梯山 富士山 
ザン 有珠山 恐山 金華山 久能山 比叡山(これらの多くはサンとも呼ばれている)    火山 銀山 外輪山 金山 海山 鉱山 登山 氷山 本山 

 山と岳の違いは曖昧であるが、平地より高い所は山である。「山に登る」というが「岳に登る」とは言わない。岳は山のなかで、高さや険しさやその他の要因などから「・・・岳」とその名につけたのではなかろうか。富士山は見た目にはなだらかな美しい山に見える。
漢字が持つ漢語の意味は範囲が狭く、簡潔である。
漢語「岳ガク」は、ごつごつした岩石でできている高い山という意味である。
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by iwaoka2 | 2007-10-20 20:43