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もの

 「気・事・物」は、日本語の三大問題児ならぬ問題字である。外国人にとっては、その意味が分からない。日本人には、何となく分かったような、分からないような曖昧な言葉である。日本人が好む「それとあからさまに言わず、対象を漠然と表す言葉」である。この中で、「もの」について、考えてみたい。
1. 物品を表す「もの」。
「食べ物」「着物」「敷物」「物置」「物差」
2. 対象を漠然と表す「もの」。
「物憂い」「物悲しい」「物恋しい」「物静か」「物凄い」「物足りない」「物物しい」「物入れ」「物音」「物語」「物の怪」「物事」「物種」「物の見事」
 そのような人を表す「もの」。
「物作り」「物知り」「物書き」
 人の様子を表す「もの」。
「物思い」「物心」「物腰」「物好き」「物欲しそう」「物真似」「物見高い」「物分り」「物忘れ」「物笑い」
3. 「そういうものです」の「もの」。
「会社訪問をする時は、地味な色のスーツを着るものです」
「お祝いをいただいたら、お返しをするものです」
我々がよく耳にする「そういうものです」の「もの」とは、どういう「もの」なのだろうか。これは「決まったこと」という意味である。誰が決めたのか?長年培われてきた日本人の暗黙のルール・世間のきまりである。この「もの」を無視すると、社会からシッペ返しを受ける。長年日本人が支配されてきた「そういうものです」に従っていれば、安心であった。
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by iwaoka2 | 2005-03-30 23:24 | 言葉のエッセイ