我々日本人が日本語を話す時、気にもとめないことが外国人にとって難しいこともいろいろある。その一つが連濁という現象である。「連濁」という言葉すら、知っている日本人は少ない。
子供の時、親に「いくつあるか数えてごらん」とよく言われた。そこで、ひとちゅ ふたちゅ みっちゅ から始まっていろいろな物を数えた。 年は一才 二才、折り紙は一枚 二枚、鉛筆は、いっぽん にほん さんぼん と何の不思議もなく口から言葉が出てくる。 数えるものによって、「つ」「才」「枚」「本」と言葉が違うのも外国人にとっては難しい。 特にハ行音は「三杯bai 十杯pai」「三匹biki」「千遍ben」「何分pun」などと変化が複雑である。「三」と「匹hiki」が結びついて「三biki」となる。杯haiがbai pai、遍henがben pen、分hunがpun等と変化する。 このように言葉と言葉が結びつく時に、清音のか・さ・た・は行音が、濁音のが・ざ・だ・ば行音に変化することを「連濁」という。 「一本pon」「六匹piki」「十歩po」などのぱ行音は半濁音という。 半濁音はハ行音におこる。 靴は「三足zoku」であるが、「三食syoku昼寝付き」は三ジョクとはいわない。 「オフィスは三階gaiにあります」「北海道に三回kaiゆきました」同じ「三」でも連濁をおこす場合とおこさない場合がある。これは何故か。長い間国語学界の謎であった。 これから暫くの間、この連濁について連載したい。
by iwaoka2
| 2002-06-30 23:35
| 言葉のエッセイ
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外国人の話す愉快な日本語から、我々日本人がこれまで気がつかなかった日本語の特徴が分かることもあります。国語学界の謎といわれた「連濁の法則」も、ほぼ解明できました。
言葉は時代とともに、変化します。日本人の日本語も?が多くなりました。 カテゴリ
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