~してもいいですか?

従来の日本語では、
「タバコを吸ってもいいですか?」「部屋に入ってもいいですか?」「パソコンを使ってもいいですか?」「この本を借りてもいいですか?」は、相手にイエスかノーの答を訊ねる質問であった。
それが、最近次のような使い方が多い。
「この犬の種類を聞かせていただいてもいいですか?」(この犬の種類は何ですか?)「住所をここに書いてもらってもいいですか?」(ここに住所を書いてください)「ちょっと待っていただいてもいいですか?」(ちょっとお待ち下さい)「あちらに並んでいただいてもいいですか?」(あちらにお並びください)
こちらの質問や要望を伝えるのに、はっきりと「何ですか?」「~して下さい」というところを「~していただいてもいいですか?」にしたのである。丁寧そうに聞こえるが、曖昧で面倒である。

 このような表現があっという間に広がるのは、テレビやラジオの影響が大きい。このような言葉をいつも聞いている子供は、それが日本語として頭に入っていく。最近テレビで、発言した人の言葉を正しい日本語で、画面に文字で示されているのを時々みかける。
言葉だけ丁寧であっても、人間の中味とは別である。
[PR]
by iwaoka2 | 2005-07-01 23:23 | 言葉のエッセイ
<< 違い 「アパート」と「マンション」 >>