日本の会社では、上司に対しては「課長」「部長」「専務」「社長」等の役職名で呼ぶことが多い。国会でも「総理!総理!」「○○大臣」と呼ばれる。
アメリカでは上司に対しても「ジョン」「トム」「マイク」等のニックネームで呼ぶことが多い。日本では「太郎さん」「翔太さん」等の個人の名前は避ける。 学校では「先生」や「校長先生」である。 アメリカの小中学校では、生徒は先生の苗字に「Mrs. Miss」や「Mr.」をつける。 紫式部や清少納言や和泉式部の本名は不詳である。 宮仕えの女房には、官名や国名などをつけて呼んだ。弁内侍ベンノナイシ・讃岐典侍サヌキノスケなど。 源氏物語にも頭中将(蔵人所の長官) 按察(諸国の行政を監察した官)の大納言 などの呼び名が見られる。 平安時代の女性は寝殿造りの家の中で、住んでいた場所の名前で呼ばれることも多い。「北の方」は公卿などの妻の敬称で、寝殿(主屋オモヤ)に対して北の対屋タイノヤに住んでいたからである。 源氏物語にでてくる「桐壺の更衣」は、その庭に桐の木が植えられていたので桐壺と呼ばれた局(淑景舎シゲイシヤの別称)で、更衣は後宮の女官の一で女御ニヨウゴの次の位。「弘徽殿の女御」が上の位である。 皇室や宮家では今でも、父親は「おもう様(主屋にいるから)」母親は「おたあ様(対屋にいるから)」と呼ばれるのはこの名残である。 このように日本では、住んでいる場所や役職がその人の呼び名になっていることが多かった。 今でも個人の名前は、子供時代か家族の中だけで、世の中では苗字が用いられる。
by iwaoka2
| 2008-05-15 23:53
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外国人の話す愉快な日本語から、我々日本人がこれまで気がつかなかった日本語の特徴が分かることもあります。国語学界の謎といわれた「連濁の法則」も、ほぼ解明できました。
言葉は時代とともに、変化します。日本人の日本語も?が多くなりました。 カテゴリ
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